「VAEって使うとどうなるの?」
「VAEの入れ方や使い方が分からない…」
と困っていませんか?
「VAE」を使うことで
色褪せた感じ・暗い感じや全体的にぼやけた印象が改善され
彩度などが明るくなり高品質に仕上げることができます。
「VAE」は、「CivitAI」や「Hugging Face」のサイトからダウンロードして導入すると使用することが出来ます。
使用することで、使わなかった場合と比べるとクオリティが劇的に変わるので必須で使用した方がいいです。
是非記事を参考にして「VAE」を利用してみてください。
この記事では、「VAE」の入れ方・使い方について分かりやすく解説していきます。
・全体の彩度を明るくしてクオリティを上げることができる
VAEとは?使用するとどうなるの?
「VAE」とは、「Variational Auto-Encoder(変分オートエンコーダ)」の略であり
VAEを使用すると、主に全体の色の薄さを補正して色を明るくさせることが出来ます。
以下の画像では、「VAE」無しと有りを比較した画像になります。
VAEを使用しなかった場合は、左側のように全体が色褪せた感じ・色が薄い画像生成がされます。
VAEを使用することで、右側のように色を補正して全体が明るくなり、一部分が綺麗に修正されたりする場合があります。
クオリティを高くすることが出来るので必須で使用しておきましょう!
VAEの入れ方
「VAE」は多く配布されており
その中でおすすめなのが
「Stability AI」から配布されている「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」になります。
どのモデルでも良い彩度に調整してくれます。
この例では、VAEである「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」の入れ方について解説します。
以下の「Hugging Face」というサイトからダウンロードすることが出来るのでアクセスしてください。
「Files and versions」をクリックしてください。
「vae-ft-mse-840000-ema-prunded.safetensors」の項目の右側にある
下矢印のダウンロードアイコンをクリックすることでファイルをダウンロードすることが出来ます。
ローカル環境でStable Diffusion Web UIを使っている方は
「stable-diffusion-webui/models/VAE/」の中にファイルを入れることで導入することが出来ます。
Google Colabを使っている方は、ダウンロードURLをコピーする必要があるので
「ダウンロードアイコン」の場所にマウスカーソルを合わせて右クリックしてください。
Google Chromeを使っている人は
「リンクのアドレスをコピー」でダウンロードURLをコピーすることができます。
後でコピペするだけで使用できるサンプルコードを載せているので、コピーする必要はありません。
別のVAEを使用する方は、参考にしてダウンロードURLをコピーしてください。
VAEのコードを導入する方法(Google Colabの場合)
Google Colabを使用している方は、VAEのコードを追加する必要があります。
VAEを追加するコードの記載例として
先ほどコピーした「vae-ft-mse-840000-ema-prunded.safetensors」のダウンロードURLを
以下の(ダウンロードURL)を削除してペーストします。
!wget (ダウンロードURL) -O /content/stable-diffusion-webui/models/VAE/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors
ペースト後は以下のようになります。
以下のコードをコピペすると「vae-ft-mse-840000-ema-prunded」のVAEを導入することが出来ます。
!wget https://huggingface.co/stabilityai/sd-vae-ft-mse-original/resolve/main/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors -O /content/stable-diffusion-webui/models/VAE/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors
VAEのファイルは「VAE/」の中に入れることで使うことができます。
以下の赤字部分はファイル名になっており、好きな名前に変更しても構いませんが
今回の例では分かりやすいように「vae-ft-mse-840000-ema-prunded」と同じ名前で記載しています。
別のVAEを導入している方は、赤字にあるファイル名を導入するVAE名に変更してください。
!wget https://huggingface.co/stabilityai/sd-vae-ft-mse-original/resolve/main/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors -O /content/stable-diffusion-webui/models/VAE/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors
以下の画像のように、コード内にVAEのコードを追加し
セルを実行してStable Diffusion Web UIを起動してください。
上記画像にある全てのコードは以下になるので参考にしてください。
!pip install -q torch==2.0.0+cu118 torchvision==0.15.1+cu118 torchaudio==2.0.1+cu118 torchtext==0.15.1 torchdata==0.6.0 --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu118 -U
!pip install -q xformers==0.0.19 triton==2.0.0 -U
#automatic1111 stable diffusion web uiのダウンロード
!git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui
%cd /content/stable-diffusion-webui
#Civitaiからany loraのモデルをダウンロード
!wget https://civitai.com/api/download/models/29792 -O /content/stable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/anylora.safetensors
#hugging faceのサイトからchilled_remixのダウンロード
!wget https://huggingface.co/sazyou-roukaku/chilled_remix/resolve/main/chilled_remix_v2.safetensors -O /content/stable-diffusion-webui/models/Stable-diffusion/chilled_remix.safetensors
#huggingfaceのサイトからvae-ft-mse-840000-ema-prunedのvaeをダウンロード
!wget https://huggingface.co/stabilityai/sd-vae-ft-mse-original/resolve/main/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors -O /content/stable-diffusion-webui/models/VAE/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors
#stable diffusion web uiの起動
!python launch.py --share --xformers --enable-insecure-extension-access
VAEの使い方
「VAE」を設定する方法は
たったの4ステップなので簡単です。
以下の手順に沿って操作してください。
1.「Settings」タブをクリックする
2.左側にある「VAE」をクリックする
3.「SD VAE」の項目をクリックして「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」を選択する
4.「Apply settings」をボタンをクリックするとVAEが適用されます
Stable Diffusion Web UIを再起動する必要はありません。
VAEを使った場合の比較画像
「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」のVAEを使用した場合に
どのような結果になるのか比較してみました。
「VAE」を「使用していない時」と「使用した時」の比較結果は以下になります。
使用していない時よりも、「VAE」を使用した方が明るくなっているのが分かります。
一部分が修正される場合があるのですが
VAEを使用すると良くなったり、逆に崩れてしまったりする場合があります。
以下の場合では、VAEを使用したことで手の指が逆に少しだけ崩れています。
対処法として、別のVAEに設定すると良くなる場合があります。
「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」以外にも「VAE」は数多くあります。
他のVAEをもっと知りたい方は、以下の記事でおすすめのVAEを10選紹介しているので合わせて読んでみてください。
VAEはモデルによっては反映されない
VAEはモデルによって、色調などが変化する場合としない場合があります。
以下の画像では、リアル風(実写)の画像生成に向いている「chilled_remix」モデルで
「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」のVAE無しと有りを比較した結果になります。
比較してみると全て同じで変化はありませんでした。
おそらくですが、モデルの学習で予め「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」を使用している可能性があります。
このように、モデルによってはVAEを使用しなくても
予め明るく画像生成される場合があるので、そのままでもいいと思います。
他の明るさ・彩度にしたい場合は、別のVAEを使用してみるといいでしょう。
以下の動画では、「kl-f8anime2」と呼ばれる「VAE」を使用した比較結果になります。
全体の彩度が変わっており、「VAE」が適用されています。
是非参考にして「VAE」を利用してみてください。
まとめ
以上で、「VAE」の入れ方と使い方について解説しました。
VAEを使用することで
全体が明るくなってクオリティが高くなるので
必ず入れておいた方がいいです。
「VAE」は多くありますが
全体のモデルで良い彩度にしてくれる
「vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors」はおすすめです。
今回の内容を参考にして、是非導入して使用してみてください。